「社会保険労務士(社労士)の資格を活かして、平日の夜や土日に副業したい」——そんな方に、公認会計士・税理士の視点でお答えします。この記事では、本業を続けながら、すきま時間で社労士の仕事をする方法を、具体的な仕事内容・始め方・注意点まで整理して解説します。
①なぜ今「社労士の副業」が注目されるのか?
社労士は、労働・社会保険や人事労務の専門家として活躍できる国家資格です。近年は働き方改革やハラスメント対策、助成金など、企業が専門家に相談したいテーマが増え、社労士のニーズが高まっています。
一方で、「せっかく資格を取ったのに、平日は本業で忙しくて活かせていない」という方も少なくありません。そこで注目されているのが、平日の夜や土日を使った“副業社労士”という働き方です。オンライン相談やクラウドサービスの普及で、すきま時間でも仕事を受けやすくなりました。

資格は持っているけど、会社員をしながら活かせるのかな…と思っていたんだ。

十分に活かせますよ!平日夜と土日だけでも、できる社労士の仕事はたくさんあるんです!
②そもそも社労士の仕事とは?
社労士の業務は、大きく3つに分けられます。副業として何ができるかを考えるうえで、この区分を知っておくと便利です。
| 区分 | 内容 | 資格の必要性 |
|---|---|---|
| 1号業務 | 労働・社会保険の手続き代行、申請書の作成・提出 | 登録した社労士だけの独占業務 |
| 2号業務 | 就業規則や労働者名簿などの帳簿書類の作成 | 登録した社労士だけの独占業務 |
| 3号業務 | 人事労務の相談・コンサルティング | 資格がなくても可能(社労士の強みは活きる) |
ポイントは、1号・2号業務は「登録した社労士」しか報酬を得て行えないという点です。副業で手続き代行などを行うには、後述する開業登録が必要になります。
③平日夜・土日でできる具体的な仕事内容
限られた時間でも取り組みやすい、副業社労士の代表的な仕事を紹介します。
平日の夜に向いている仕事
- オンラインでの労務相談:ビデオ通話やチャットで、就業規則やハラスメントの相談に対応
- 書類の作成・チェック:就業規則や各種規程のドラフト作成・見直し
- 記事の執筆・監修:労務系メディアの記事執筆や、内容の専門家チェック
土日にまとめて取り組みやすい仕事
- 対面・スポットの相談対応:中小企業の経営者などとの打ち合わせ
- セミナー・研修の講師:労務管理や助成金をテーマにした勉強会
- 助成金の申請サポート:要件の確認や申請書類の準備

平日夜は在宅で、土日は人と会う仕事、と分けられるんだな。

その通りです!自分の生活リズムに合わせて、受ける仕事を選べるのが副業社労士の良さですよ!
④副業として始める手順
会社員をしながら社労士の副業を始めるときの、基本的な流れを整理します。
- 本業の就業規則を確認する:副業が認められているか、許可・届出が必要かをチェック
- 社労士としての登録区分を確認する:報酬を得て独占業務を行うには「開業登録」が必要
- 仕事の受け方を決める:知人の紹介、クラウドソーシング、社労士向けマッチングサービスなど
- 時間のルールを決める:平日夜◯時間、土日◯時間など、本業に支障が出ない範囲を先に決める
- お金の管理を整える:売上・経費を記録し、確定申告に備える
登録の区分や手続きの詳細は、全国社会保険労務士会連合会の情報を確認するのが確実です。

いきなり仕事を探すより、先に「登録」と「就業規則」の確認が大事なんだな。

そこが土台です!ここを飛ばすと、あとでトラブルになりやすいので気をつけてくださいね!
⑤注意点・よくある落とし穴
副業社労士として失敗しないために、必ず押さえておきたい注意点です。
「勤務登録」では独占業務ができない
社労士の登録には、主に開業・勤務・その他の区分があります。副業として自分名義で手続き代行などの独占業務を行うには、原則開業登録が必要です。勤務先で社労士登録している場合の扱いなど、迷ったら社労士会に確認しましょう。
本業の会社とのルールを守る
副業が就業規則で禁止・許可制になっている場合は、必ずルールに従いましょう。無断で始めると、社内の信用問題になりかねません。副業が会社に知られる仕組みについては副業は会社にバレる?住民税の仕組みと正しい対策で詳しく解説しています。
守秘義務と利益相反に注意
社労士には厳しい守秘義務があります。本業で知り得た情報と副業を混同しない、本業と競合する仕事は受けないなど、情報の扱いには細心の注意が必要です。
確定申告を忘れずに
副業の所得が一定額を超えたら確定申告が必要です。目安や手順は副業で20万超えたらどうする?焦らないための確定申告の準備と節税ポイントをご覧ください。
⑥収入の目安と、無理なく続けるコツ
副業社労士の報酬は、仕事の種類によって幅があります。スポット相談なら1件数千円〜、就業規則の作成やセミナー講師ならまとまった金額になることもあります。最初から大きく稼ぐより、単価と信頼を少しずつ積み上げるのが現実的です。
長く続けるコツは、時間の上限を先に決めておくことです。「平日は夜◯時まで」「土日はどちらか一方だけ」と枠を決めておくと、本業や体調に無理が出ません。副業はマラソンです。走り続けられるペースを保つことが、結果的にいちばんの近道になります。

欲張らずに、まずは相談1件からでもいいんだな。

はい、その一歩がとても大事です!小さな実績が次の依頼につながっていきますよ!
⑦公認会計士としての実体験
私は公認会計士・税理士として活動していますが、同じ士業仲間には、会社員をしながら平日夜と土日で社労士の副業をしている方が何人もいます。共通しているのは、いきなり独立するのではなく、「本業を続けながら、まず小さく試している」という点です。ある方は、最初は知人の会社の就業規則の見直しを土日に手伝うところから始め、少しずつ相談やセミナーの依頼が増えていきました。会計と労務は隣り合う分野なので、私自身、顧問先から労務の相談を受けて社労士さんにつなぐこともよくあります。資格を「眠らせない」働き方として、副業社労士はとても現実的な選択肢だと感じています。
keio-samurai(公認会計士・税理士)
⑧まとめ
平日夜・土日を活かした副業社労士のポイントを整理します。
- 労務ニーズの高まりで社労士の副業チャンスは拡大中
- 平日夜は在宅の相談・書類作成、土日は対面相談・セミナーが向く
- 独占業務(手続き代行など)を行うには開業登録が原則必要
- 就業規則の確認・守秘義務・確定申告の3点は必ず押さえる
- 時間の上限を先に決めて、小さく始めて無理なく続ける
資格を活かして、まずは相談1件・就業規則の見直し1件から。関連記事:副業は会社にバレる?住民税の仕組みと正しい対策、副業で20万超えたらどうする?もあわせてご覧ください。

コメント